2016年

5月

20日

言い換え型の敬語を使おう


 

今日はJ社さんの電話応対研修でした。
J社さんは医療系のネット通販会社です。

 


今日は昨日の新入社員研修と異なり、
すでにお仕事をなさっている本社の皆さんの研修ですが、

担当の方のお話で、「電話応対研修は初めて」ということでしたので、

基本が多い新入社員研修用の資料をベースに、

名乗りの練習や、不在応対の練習などを行いました。

 

 

 

平均年齢が若い会社さんで活気があり、
名乗りはどの方も元気で明るく、好感の持てる応対です。

 

 

 ですが、その一方で、若い方に特有の話し方などもあり、

『若さ=幼さ=仕事の質への不安』というイメージにならないように、
以下の2点のアドバイスをいたしました。

 

 

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①「です」「ます」「ました」などの言い切りの語尾を強めない(力を抜く)


「弊社の営業時間は18:15まで"です"」というときの

「です」にアクセントを置くと、言い放つ雰囲気を感じますし、
小学生の教科書朗読や意見発表の言い方にもよく似ていて、
言葉遣いに幼さが残る印象が否めません。

 

 

お客様に応対キャリアを感じさせる、品と安定感のある話し方をするには、
「です」「ます」「ました」に力を込めず、
さらに「す」を無声化すると(無声音、声を乗せない息だけの言い方で短く)、
応対コンクールの出場者のような、”大人”を感じさせる素敵な話し方になりますよ!

 

 

 

②言い換え型の敬語を使おう


動作を表す言葉を、別な言葉の尊敬語に言い換える変換演習をしたときに、
「行く」→「行かれる」、「見る」→「見られる」という回答が多く見受けられました。
言い換えなので、この場合の正解は、

「行く」→「いらっしゃる」、「見る」→「ご覧になる」ですが、

近年は確かに、「部長、A社からのメールは見られましたか?」のように、
若い方には「れる」「られる」を付けて敬語化する言い方が増えているように思います。
(でも、演習前の私の説明にも不足がありましたね^^)

 

 

ですが、「行かれる」「見られる」という言葉は、
「行くことが可能である」「見ることが可能である」という意味もあり紛らわしいですよね。
また、単純に「れる」「られる」を付けて尊敬語とするのは、
簡便で安易な方法でもあるため、ほかに言い換えができる言葉があるのに、
それを使わないのは知性に欠ける、という考え方も一部にはあります。
つまり、言い換え型の敬語のほうが、敬語の度合いが高いのです。

 

 

ですので、(特に)ご年配のお客様に幼稚であると思われないためには、
「れる」「られる」などの付けたし型の敬語と、言い換え型の敬語を、
状況に応じて自由に使い分けるスキルが必要です。

 

 

言い換え型の敬語のほうが敬語の度合いが高いとはいえ、
ビジネスシーンの電話応対は文章のやりとりとは異なり、
(相手をイライラさせないための)リズム、テンポ、スピード感も大事ですから、
「社長、今日は(取引先の)B社に行らっしゃいますか?」と尋ねるよりも、
「社長、今日は(取引先の)B社に行かれますか?」と尋ねたほうが、

言葉数が少なく、スピーディな受答えができる場合もあります。

 

 

 

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そういった意味では、なんでもかんでも言葉を尽くして丁寧に言うという考え方は、
二重敬語(部長が”おっしゃられた” お乗りに”なられた” など)や、
さ入れ言葉(それでは、読まさせていただきます、見させていただきます、歌わさせていただきます、など)
などのNG敬語にリンクしており、(正しくは、「読ませて」「見せて」「歌わせて」)、
気持ちは十分わかりますが、これもまた、
短く簡潔に言ったほうが、その場の空気が締まり、メリハリのあるよい区切りとなって、
ビジネスの進行がシンプルでスッキリすることがあります。

 

 

なので、どちらも使える人になる、というのが重要ではないかと思いますが、
現状では、言い換え型の敬語はが不慣れな人にとっては、
「おっしゃる」「ご覧になる」「召し上がる」などの言い方が、
身の丈に合わないような、取り澄ました言い方のように思えてしまうかもしれませんね(^_^;)

 

 

でも、世間一般のビジネスでは、決してそんなことはありません。
多くのビジネスパーソンが、お客様や上司に対して、
日常的に使っている言葉でもありますので、
どんどん口にして、慣れていただきたいと思います。 

 

 

長く電話応対の研修をしていると、
新卒の方は会話力と言い回し、若手・中堅の方は敬語力と言葉遣いのアクセント、
そして、それ以上の方は、クレーム対応や依頼、お断りなどのネガティブ表現が課題かな?
そんな風に感じることの多い今日この頃です。

 

 

最後に、研修会場からオフィスに帰って再び業務に戻った皆さんにご挨拶をしたら、
一斉に笑顔で明るいご挨拶が返ってきました。
細かいことを色々申し上げましたが、とても気持ちのよいスタッフの方達でした。
私のコールセンター時代の後輩たちに、雰囲気がよく似ているかな。
そんな懐かしい思いを抱きながら、会場を後にしました。
今日はありがとうございます。

 

 

 

 

<電話応対研修> ※3時間

 

・電話応対の流れ

・電話応対の基本的なビジネスマナー

・満足度お高い応対のポイント

・名乗りの演習と笑声(演習)

・「です」「ます」にアクセントを乗せない(演習)

・動詞の言い換え(演習)

・NG敬語にご用心

・困った電話のかわし方

・グッドマンの法則

・クレーム応対のポイント
・応対の主導権を持つ

・名指人不在対応の練習(演習)